『あれは金色に光る能面の化け物だった』
捜査官は魔王が殺害された日の目撃情報を元に、容疑者を2人にまで絞ることができた。しかし密室への侵入方法が分からず、容疑者を呼び出し事情聴取を開始した。
捜査官
「ではお名前とご職業を」
高橋尚子
「高橋尚子です。マラソンの解説をしております」
捜査官
「その胸元に光る物は?」
高橋尚子
「金メダルです。もう身体の一部というか」
捜査官
「事件の当日、金色に光る物が目撃されているが...その日は何を?」
高橋尚子
「私を疑っているのですか?その日だって...公演活動をしておりました」
調査資料では彼女はその日公演活動をしていた記録はない。不信感を抱きつつも、もう1人の容疑者に質問を向けることにした。
捜査官
「ではお名前とご職業を」
冨永愛
「冨永愛よ。タレントやモデルをやってる」
捜査官
「かなりでかいですね」
冨永愛
「179cmよ」
捜査官
「能面のような顔をしている」
冨永愛
「失礼な人。化け物とでも?」
捜査官
「その鋭い爪は?」
冨永愛
「何でも引き裂くことができるわ」
捜査官
「その爪の先端に塗ってあるものは?」
冨永愛
「猛毒よ」
捜査官
「壁を透けて通ることができるか?」
冨永愛
「壁を透けて通ることができる」
ここで捜査の難航を打破する2つの情報を手にする。1つ目は、冨永愛は壁を透けて通ることができる、ということ。2つ目は、高橋尚子は事件当日、マルハンでパチンコを打っていたという目撃情報だ。では事件当日の金色に光る物は何だったのだろうか?
捜査官
「金色に光ることはできるか?」
冨永愛
「金色に光ることができる」
捜査官はかなり有力な証言を得た。さらには、金色に光る血だらけの冨永愛が魔王の部屋の壁を透けて通って出てきたという決定的な目撃情報も舞い込み、ついに逮捕に至った。
高橋尚子
「壁を透けて通るとは。よもや人ではあるまい」
彼女はそう言い残し、これから公演があるのでと立ち去って行った。その日、マルハンで一日中パチンコを打っている彼女の姿があった。
勇者にはもっと他の目的をもって生きてほしいという話になった
ラスボスが殺されている場所に魔王城を建てた
新鮮な証だよ、気になるなら魔王いたとこだけ取って食べてもいいし